無根拠な自信‐情熱大陸・上田泰己さん‐

 時々観る「情熱大陸」、今日は気鋭の生命科学者である理化学研究所の上田泰己さん。体内時計の研究では世界に名の知れた研究者とのこと。名前すら知らない人だったのですが、PIGGYBACKSの仲間であるsuikyoさんのブログhttp://midorinokeyaki.blog74.fc2.com/?q=%BE%E5%C5%C4%C2%D9%B8%CAで紹介されていて、なんだか気になって観てみました。
 気になること、いろいろありました。

  • 体内時計、時計細胞のはたらき

 過眠症の私には気になる話題でした。特に体内時計(細胞のほうだったかな?)の働きのメリハリの話…多分、そのメリハリがないのが過眠症なのでしょう。病院では「覚醒のスイッチが切れやすい」と言われましたが、そういうことなのでは。

  • 無根拠な自信が大事

 研究を続けるべきか、自分のやっているテーマは他の人にも興味をもってもらえるのか、悩んでいる学生への言葉。その無根拠な自信が新しいサイエンスを作る、と。
 根拠はなくても、自分のやっていることに自信を持って進んでいくこと、とても大事だと思います。その自身から生み出されるエネルギーはすごい推進力になるのだと思う。同時に、無根拠でも自信を持つためのエネルギーというのも何らか必要なのだと感じています。
 私も「無根拠な自信がある」という時期がありました。具体的には高校生のとき。今冷静に振り返れば、見えていないことも多く、できていないことも膨大なのに、基本的に自分に対してものすごい自信があった。こういう状態だと、毎日が楽しいし、いろいろなことがうまく回るのです。そうするとまた自信がついてしまう。
 でも、この無根拠な自信は大学に入ってから、様々な局面でほとんど崩れ去ってしまいました(まだ根っこのところでは残っていて、だから大学院を辞めるという選択肢が選べないのだと思います)。無根拠だったから崩れ去ったと思ってきましたが、今日のテレビを見ていて、それだけでもないかも、と思い至りました。
 「無根拠」でもよくて、それでも自信を持てるだけの好奇心や意志の力が肝心なのかもしれない。
 ちなみに私の研究室のNくんも同じセリフを言っていました。彼も優秀です。

  • 論文は自信があるときに出すので。

 論文投稿時、取材陣に「今回は自信はどうですか」と問われて。重い言葉です!

 33歳の上田さん、いろいろな面で私とはステージが違いますが、「同世代だなあ」と感じました。20代前半には、7歳上の人を同世代とは思わなかったんだけどなあ。