8月に読んだ本

 本のカテゴリを作ったものの、気負いすぎて?なかなかエントリが書けません。読書メーターに、月毎に読んだ本と書き込んだ感想をまとめられる機能があるので、貼り付けておきます。
 今月はけっこうバラエティに富んだ読み方でした。

8月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1369ページ

文科系必修研究生活術 (ちくま学芸文庫)文科系必修研究生活術 (ちくま学芸文庫)
博士課程もここまで進んでこういう本を読んでいる自分に「おい!大丈夫か!」と突っ込みをいれつつ、研究室界隈では暗黙知となっていて語られない(あるいはライバル同士だから黙っている)ことが丁寧に説明されていてありがたく思いながら読んだ。よし、今日から研究カードも文献管理法もアウトライン・プロセッサも採用だ!…まねることから始まるのだし、始めるのに遅すぎることはないのだ! ☆4
読了日:08月03日 著者:東郷 雄二
街の灯 (文春文庫)街の灯 (文春文庫)
人がバタバタ死ぬミステリーが苦手な人にもおすすめできるミステリー。昭和初期の上流階級の人間関係や日々の暮らしの描写が興味をそそる。本作では、表題作にもなっている「街の灯」での桐原道子嬢の、悲しいまでの身のわきまえ方、その中で自分を生かすためのギリギリの選択が印象的だった。 ☆3
読了日:08月11日 著者:北村 薫
無銭優雅 (幻冬舎文庫)無銭優雅 (幻冬舎文庫)
山田詠美の饒舌さに引き込まれ、あっという間に読み切った。詠美さんの描く40代男女の恋愛を素直に「いい関係だなあ」と思える自分、10年前にはいなかったな。しかし!甘い睦言だけで終わらないのが詠美ワールド。後半の重たさと迫力が胸にぐっとくる。山田詠美は恋愛だけではない、家族を描くのも本当にうまいのだ。 ☆4
読了日:08月12日 著者:山田 詠美
人として軸がブレている人として軸がブレている
後輩から借りていなければ絶対に読むことはなかったであろう大槻ケンヂのエッセイ。細かい突っ込みがおもしろい。オカルトやバンド界の経済事情、格闘技など、知らない世界をのぞいた感じ。 ☆2.5
読了日:08月18日 著者:大槻 ケンヂ
悩む力 (集英社新書 444C) (集英社新書 444C)悩む力 (集英社新書 444C) (集英社新書 444C)
新書ならではのあっさり感は否めないが、近代の黎明期を見つめた漱石ウェーバーを手掛かりに説き起こされる、現代ならではの精神の危機とその背景には納得。個人的には「愛とは、そのときどきの相互の問いかけに応えていこうとする意欲のことです。」という定義はしっくりきた。 ☆3
読了日:08月25日 著者:姜尚中
ワーニャおじさん (岩波文庫)ワーニャおじさん (岩波文庫)
現代にも通じる普遍的な人生のままならなさや絶望を描きながら、その解決はひたすら働き生きた末の死の間際の夢、そして死後の安息に託される。現代ではなかなか持てない心境ではないだろうか。個人的にはロシアの森の荒廃の話が興味深い。 ☆3
読了日:08月27日 著者:チェーホフ,小野 理子

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